骨粗鬆症・加齢・カルシウム

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     骨粗鬆症(病気・加齢)とは

     骨粗鬆症(病気・加齢)は低骨量で、骨組織の微細構造が変化し、骨が脆く骨折し易くなった病態と定義され

     ています。
骨粗鬆症(病気・加齢)は古い骨が壊れる骨吸収と新しい骨が造られる骨形成のバランスが崩れ、

     相対的に骨形成より骨吸収が大きくなる時におこります。あるいは骨として完成した骨塩と、骨の元になる類

     骨の割合は正常ですが、両者の絶対量(骨量)が著しく減少した状態が骨粗鬆症(病気・加齢)です。



     骨粗鬆症の要因

     骨は古くなったところを壊して(骨吸収)、 新しく作る(骨形成)という骨のリモデリングをして 更新により強度を

     維持し、必要に応じ血液にカルシウムを供給している。 通常なら骨吸収量=骨形成量で骨量の増減はないが

     骨吸収量>骨形成量となれば骨粗鬆症になります。骨粗鬆症は骨吸収亢進と骨形成低下の2つの原因がある

     。骨粗鬆症の誘因として最も重要なものとしては閉経で、 女性ホルモンは過剰な骨吸収を抑制しており、閉経

     により女性ホルモンが減少すると骨吸収が異常亢進します。 その際骨形成も亢進しますがバランスでは骨吸

     収亢進が勝り閉経期骨粗鬆症になります。 閉経期骨粗鬆症においては骨形成・骨吸収共に亢進しており、高

     回転型(T型)と呼ばれ、加齢に伴う骨形成・骨吸収共に低下している低回転型(U型)と区別されます。


     骨粗鬆症(病気・加齢)の判定

     多くの骨粗鬆症(病気・加齢)は、はっきりした病気などはなく、加齢や閉経などの自然生理的な理由で、骨量

     が減少しますがこの様な場合を原発性骨粗鬆症(病気・加齢)、一方、ステロイド服用、糖尿病など原因がはっ

     きりしているものを続発性骨粗鬆症(病気・加齢)といいます。骨量減少は脊椎、肋骨、大腿骨頸部などに早期

     にみられます。背骨が曲がる事も有りますが、骨が脆く骨折し易いのが大きな問題です。骨密度を計測すれば

     御自分の骨の密度の状態はわかります。 ただ、最近は骨量測定器の普及により、エックス線撮影抜きで骨量

     測定値を診断するケースが増えてきており、 骨量の減少が即、骨粗鬆症と直結させる考え方が、あるようです。

     日本骨代謝学会ではまず、背骨のエックス線撮影で判定し、判定不可の場合に骨量測定器を用いて基準値に

     照らし合わせる段階的チェックをするように定めています。

    

     
骨粗鬆症(病気・加齢)の発症

     骨粗鬆症(病気・加齢)は寝たきりに繋がり易く、40歳代から発症するといわれます。 大腿骨頸部骨折が増加し

     ていますが無理なダイエットや、加工食品などで簡単に済ます食生活や、運動不足には大きな問題が有る様で

     す。


     米国では毎年、骨粗鬆症のために45歳以上の人が骨折する数は、130万人いるといわれています。別資料に

     は200万人の男性が骨粗鬆症(病気・加齢)になっており、その8倍の女性が骨粗鬆症(病気・加齢)になってい

     るとされています。


     
骨粗鬆症(病気・加齢)の危険因子

     骨粗鬆症(病気・加齢)の危険因子としては、身体が細い、日光に当たる時間が3H以下、カルシウム摂取量が少

     ない、カフェイン、 炭酸飲料の多量摂取、 アルミを含む制酸剤の服用、甲状腺剤の服用、ステロイド(コルチゾン

     )、フロセミド(利尿剤)、早期閉経、無月経、拒食症、甲状腺機能亢進症、腎臓病or腎臓結石、糖尿病、ラクターゼ

     欠乏症(牛乳不耐症)、腸の病気(結腸炎、回腸炎)、慢性関節リウマチ、アルコール依存症、3週間以上病臥など

     があげられています。



     
* その他の危険因子;近年の研究で、 遺伝が骨粗鬆症の大きな要因である事が明らかになっています。又、胎児

     期の栄養不良でその子供さんは骨密度が低くなります。勿論、加齢によっても骨は脆くなり、クッシング病、糖尿病、

     甲状腺機能亢進症などがきっかけで骨粗鬆症になる場合も有ります。 塩分の摂りすぎも、カルシウムの排泄を促

     してしまいますし、 摂食障害の場合には、 栄養が欠乏して、体重は減少し、 生理が止まり、エストロゲンは生成さ

     れなくなり、骨が弱る事も有ります。運動不足や身体を動かさない仕事、喫煙(股関節部骨折のおよそ8件に1件は

     喫煙に起因する。by WHO)なども大きな危険因子です。


     
骨粗鬆症(病気・加齢)の症状

     脊椎は立位、座位に関係なく負荷がかかっています。 特に椎体にはその負担が大きく、椎体後方(背面)は硬い椎

     弓根や棘突起などでカバーされています。しかし、前方(腹側)は支えなど無いために、骨粗鬆症(病気・加齢)では、

     椎体の前方側につぶれ易く、その結果、猫背や腰が曲がったりします。


     骨粗鬆症(病気・加齢)はある程度進行していても、骨の密度が減少するだけなので、症状も無く自覚され難い疾病

     です。進行の度合いが進みますと、わずかな事でも(酷ければ、くしゃみや抱きしめられただけでも骨折します)


     
骨粗鬆症(病気・加齢)の検査と療法

     
血液検査、腰椎側面レントゲン、骨塩量測定などで診断します。胃のレントゲンを読影する時に写っている

     腰椎の状態から推測する事もできます。近年骨粗鬆症の診断、治療が進歩し早期から正確に対処できるように

     なりつつあります。診断は腰椎単純X線写真による骨萎縮判定が併記されていましたが、客観的な基準として骨

     密度値が取り入れられました。現在標準にされているのはDXA法です。しかし腰椎骨密度測定の場合は全身用の

     DXA装置という広い設置場所を要する、高価な機器が必要になります。しかし末梢骨などは小型の安価な機器が

     多数開発されています。pQCTは末梢骨専用のCTで、皮質骨・海綿骨別に測定できます。

     骨塩量が少ない人が転ぶと骨折し易いので、転倒しないような日常生活の注意が必要です。治療・予防などは

     薬物療法、運動療法、食事療法などを総合的に持続して行います。

     血清カルシウム濃度が低い場合は、骨を溶かしてカルシウムを補給しようとするため、骨粗鬆症(病気・加齢)

     になり易くなります。カルシウムは一度に多量にとるのではなく、継続的な摂取が効果的です。



     
骨粗鬆症の薬物療法

     骨粗鬆症の予防と治療は食事療法、運動療法が基本です。食事からカルシウム、ビタミンDなどを摂り、適度

     に運動をして日光を浴びるというわけです。ですが骨粗鬆症が進行して骨塩量が大幅に減少してしまっている

     なら薬物療法ということになります。薬物療法は骨の吸収(骨が減少する)を抑える薬、骨の形成(造骨)を

     助ける薬、吸収と形成の骨代謝を調節する薬に大別されます。骨の吸収を抑える薬(カルシトニン製剤、女性

     ホルモン、イプリフラボン、ラロキシフェン)、骨の形成を助ける薬(ビタミンK2)、吸収と形成を調節する

     薬(ビタミンD3、カルシウム剤)が使用されます。市販薬、特定保険食品の場合は色々の成分を含有している

     関係上、処方薬と相互作用を起こす可能性があるため、注意をする必要があります。サプリメントでカルシウ

     ムを摂取する場合はカルシウム血症を起こす事も考えられるため、掛かりつけ医に相談する事も必要です。



     
* 経皮的椎体形成術;この療法が近年、痛みの緩和、QOL向上に効果を上げています。ある事例では75歳

     の女性Kさんは2009、03に痛みのために起き上がれなくなり、検査の結果、頸から腰までの24個の椎体の

     内の12番目の胸椎が骨粗鬆症のために圧迫骨折していた事が分かった。それ以前、2004に腰痛などの症

     状が出始め、神経ブロック療法などを受けていたが、ついに起き上がれなくなってしまいました。治療後は、手

     術当日の午後には歩けるようになり、 2日後に退院できました。 ご本人の弁では「今は全然痛みは無く、嘘の

     様です」という事です。骨粗鬆症で圧迫骨折を併発すると、 寝たきりになってしまう人も多い。経皮的椎体形成

     術は潰れた椎体の中に、 バリウムなどを混ぜた医療用特殊セメントを注入して補強し、痛みを緩和するもので、

     1980年代に既にフランスで始まっており、90年代には米国で普及している。経皮的椎体形成術は、まず画像

     検査で患部を特定し治療をします。その場合、@比較的最近の骨折で、数週間安静にしていても、痛みが引か

     ないものやA古い骨折でも内部が空洞になっているものが対象です。骨折が治癒しているものは対象になりま

     せん。 局所麻酔の上、椎体内部に直径数ミリの針を刺し、 セメントを注入します。セメントは30分で固まります。

     合併症として注入したセメントが静脈に漏れ出し、肺梗塞を引き起こす事もあるという事です。 手術所要時間は

     1〜2時間程度で通常は3日間で退院が可能となります。この手術は現在保健適用外であり、手術可能な医療

     施設も限られております。事例は東京中央区の聖路加病院です。



     
骨粗鬆症の薬物の副作用事例

     前記のように様々な薬物が使用されますが骨吸収を抑える薬(アレンドロン酸ナトリウム水和物/ビスホスフォ

     ネート系薬剤)の場合、食事などからカルシウムの摂取量が少ないと、血液中のカルシウム濃度が低くなり、

     低カルシウム血症を発症する可能性があり、その場合指先や舌の先がしびれるという症状が出る場合がありま

     す。ビスホスフォネート系薬剤はカルシウムのみならずミネラル類と結合するため、薬剤の吸収が極端に悪く

     なります。ビスホスフォネート系薬剤を服用している場合は、朝起きてすぐ、コップ一杯の水で薬を服用した

     ら、食事は30分くらい遅らせて、ミネラル類などの同時摂取を避けるなどの配慮が必要になります。食道潰

     瘍も報告されており服用後に横になると食道潰瘍の副作用も出易いので、服用後にすぐ横になるのは避けなけ

     ればなりません。


     α-カルシドールは老化によりビタミンD3(腸からのカルシウムの吸収を行い骨の形成を助ける)、リセドロン

     酸ナトリウム水和剤(骨の溶解を防ぎ骨量を増加、骨折を予防)、は水以外の飲料で服用すると吸収が妨げら

     れます。水で服用後は30分くらいは飲食を避ける必要があります。胃腸障害、胃のただれを心配する相談も

     あります。




     
* ビスホスホネート剤の服用;老化による減少した骨量を元に戻す薬はありませんが、 早期治療で骨折を防ぐ

     事はかなりの程度可能になって来ております。 ビスホスホネート系薬剤は、骨の吸収(骨が溶ける)を抑え、骨

     量を増やし、骨を折れ難くします。しかし、ビスホスホネート系薬剤は咽頭・喉頭や食道などの粘膜へ局所刺激

     症状を起こす恐れがあるため、速やかに胃内に到達させ逆流しない様に配慮する必要もあります。そのために

     は@起床後直ぐにコップ1杯の水と共に服用しA口中で噛んだり、溶かしたりしない事B服用後、少なくも30分

     経過後に食事を取り、食事を終えるまれ横にならない事C就寝時あるいは起床前に服用しない事を守りましょう。





     
     
牛乳はどうなのか

     牛乳や乳製品のカルシウムは30%くらいの吸収率である(アメリカの栄養学の本→吸収率はそれほど良くは

     ない)。牛乳は吸収が良いからカルシウム摂取に良いといわれていました。この数値をどう解釈するかの問題が

     有りますが、何れにしましても、牛乳を一度に多量に摂り、血中カルシウムの量が一定以上になると、身体は

     ホメオスタシス(生体恒常性)の機能から血液中の成分も一定割合に保とうとする機能が働きます。その結果

     、腎臓からカルシウムを急速に排出してしまうわけですが、 その際、マグネシウム、亜鉛、鉄、アミノ酸、

     ビタミン類や他のミネラルなどの身体に大切な成分も一緒に排出してしまいます。

     人種間の差や、個人差はあると思われますがアメリカでは牛乳を沢山飲ませ、肉を沢山食べさせて育ったような

     こどもたちに、20歳前後で肥満や動脈硬化が現れているという報告があります。食べ物が豊富にある国の子供

     に、他の豊富な蛋白質と共に牛乳を
沢山飲ませる事には疑問があるということも記憶に止めておく必要があり

     ます。


     
ステロイド骨粗鬆症;過剰量のステロイドは腸管からのカルシウム吸収抑制、骨形成抑制、骨吸収促進、尿中

     へのカルシウム排泄促進など種々の作用を介して骨に悪影響を及ぼします。長期ステロイド投与により非常に

     高頻度に骨粗鬆症、骨折がおこります。プレドニン換算7、5r(1、5錠)以上の長期投与は骨粗鬆症の危

     険因子とされています。


     
DXA法;(dual energy X-ray absorptiometry)全身用、末梢骨専用/測定結果は2つの指標で表される。
          Z値/同年齢の平均値を100%として数値
          T値/一生で最も骨量の多い時期(20〜40歳代)の平均値を100%とした数値で骨粗鬆症は
          T値を使いT<70%が骨粗鬆症  70〜80%が骨量減少
          2種類のエネルギーの異なるx線を照射し、吸収率の違いを利用して骨量を計測する。再現性は
          高く、被曝量も少なく、患者の負担の軽い優れた検査法。自動計測chart例もご参照下さい。

     SXA法
;(単一X線骨密度定量装置)

     
pQCT;(peripheral quantitative CT)末梢骨専用

     
超音波法;放射線を使わないので検診に広く使用されている。

     
X線像骨密度定量法;(radiographic absorptiometry:RA)


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            -骨の構造-

 骨の外側は固い緻密質から出来ておりますが、内側は

 隙間の多い海綿質です。骨端の関節面は軟骨になってお

 りまして、関節が滑らかに運動できるような構造となっ

 ています。骨端線(左図をご覧下さい)は幼児期の骨の

 成長が止まった形跡となって残ります。骨の内部の一部

 は髄腔という骨髄組織を収める構造です。


 骨量は20歳頃にピークを迎え、以後は次第に減少の一

 途をたどるといわれています。加齢や閉経はその度合い

 をますます加速します。
骨量が増える若い頃に、カルシ

 ウムの摂取や適度の運動を心がける事が、骨粗鬆症の予

 防に繋がります。



   
 - 骨粗鬆症のキーワードは加齢と、閉経 -


 骨粗鬆症(病気・加齢)のキーワードは加齢と、閉経で

 す。高齢者では、食事などから摂取されるカルシウムの

 不足や血中ビタミンDの減少により、腸管からのカルシ

 ウムの吸収が低下します。ビタミンDは紫外線によって

 カルシウムの腸管吸収を促進する活性型ビタミンDに変

 わるが、高齢者では日光にあたる機会も減り、その傾向

 が促進します。

 このようにカルシウムのバランスが崩れると、血中のカ

 ルシウムを正常に保つ働きを持つ副甲状腺ホルモンの分

 泌が増え、カルシウムの不足を骨の組織から補充する事

 で、バランスを回復することになり、骨の絶対量は不足

 してしまう事になります。


 一般的には女性は閉経後、女性ホルモン(エストロゲン

 )の減少により骨吸収量が進むなどで骨密度が減少し易

 い。エストロゲンが減少するとその影響を受けて骨吸収

 を抑制する働きを持つカルシトニンの分泌低下と腎臓で

 の活性型ビタミンDの合成が減少するため、骨吸収の度

 合いが強まる。その結果骨粗鬆症(病気・加齢)となり

 ます。

 エストロゲン、その他のホルモン関与の例示もご覧下さい。

 ホルモン関与例1(エストロゲン.外作用 )

 例2(クッシング病) 例3(下垂体前葉機能異常)


            - 日常の注意 -


 中年以降の女性や男性高齢者は、骨粗鬆症(加齢・病気)

 になっている確率も高いと考えて、日常生活は骨折に注意

 が必要です。


 手を突く、硬いものに突き当たる、転ぶなど何でもない

 ことでも骨折しますので、通り道に物を置かない、つま

 ずきの元を置かない、段差をなくす、床を滑り易くしな

 いなど室内だけでも注意するべき事は沢山あります。




 * 日頃ご注意頂きたい物の中で、ご参考にして頂きたいのは、ウーロン茶や緑茶、紅茶などに含まれるフッ素の事です。日本微量元

 素学会で2009、07に報告された内容に、「フッ素濃度の高い飲料を長期間飲み続けると、骨をもろくする恐れがある事が分かった」

 という報告があります。 お茶類や飲料水にフッ素の基準はありません。 しかし、 水道水に適用される基準を超えるものは、130件中

 70%存在したといいます。お茶飲料のフッ素平均濃度は、ウーロン茶が1、1mg/リットル、ついで緑茶は0、9mg/リットル、紅茶飲料

 は0、7mg/リットルと報告されております。 茶葉を使わない麦茶やそば茶の飲料からは 検出されなかったとしています。水道水の基

 準値は0、8mg/リットル、ミネラルウォーターは2mg/リットルと定められております。 茶葉に含まれるフッ素が原因で、茎や若葉より

 成熟葉に多いとしています。全国清涼飲料工業会は「天然の茶葉などを使っている清涼飲料には、原料由来の成分が含まれる。一般

 の食品と同じで問題は無い」としている様です。

        
 -about カルシウム -


 骨粗鬆症(病気・加齢)の原因となる因子は家族歴(体質

 、遺伝)運動不足、カルシウム不足、痩せ、飲酒習慣、喫

 煙などが考えられますが、自分の直系の親族が、骨粗鬆症

 (病気・加齢)などがあれば、当然御自分もそれを引き継い

 でおり、その情報を活かした日常生活を意識して送る事が

 大切です。


 加工食品の食品添加物の中には、リン化合物(リン酸塩な

 ど)が多く使用されている物がありますが、これは体内の

 カルシウムと強く結合し、体外へ排出してしまいます。

 喫煙などによるニコチンはエストロゲンの分泌を抑制する

 ように働く事も分かっています。(エストロゲンはカルシ

 ウムの破壊を阻止して骨に強さを与えるのに重要な働きを

 しています。)

 カルシウムの多い自然食品から補給する事も大切な事です

 。牛乳は優れたカルシウム補給源です。適切な量を節度を

 持って飲みましょう

 ビタミンD(カツオ、イワシ、サバなど)と合わせて摂取

 すると、カルシウムの吸収はよくなります。


 (日光浴も良い)納豆に含まれるビタミンKが骨折防止に

 影響を与えると注目もされております。


 納豆を多く食べる地域には大腿骨頸部骨折が少ないことが

 分かっています。( ビタミンKは骨形成を促進し、骨吸

 収を抑制して、骨組織の代謝不均衡を改善し、骨量を増や

 す働きを持っています。ビタミンK製剤は骨粗鬆症(病気

 ・加齢)の治療薬として注目されています。

 抗凝固剤ワーファリンとは拮抗するため、ワーファリンを

 服用している人は、ビタミンK製剤を服用できません。)

 下記に示すように若い頃から対策が取れる方ばかりでは、

 有りませんので、日頃できることをここで少し御紹介しま

 した。  


 * 微量元素の重要性;「農作物を食べることはホウ素と珪素を摂取している事でもある」とする報告があります。人体に不可欠な元素に

 亜鉛などがありますが、 ホウ素と珪素もその重要性が、最近注目されております。@男性や閉経前の女性では、珪素摂取量が多いほ

 ど、骨が良く形成され、骨密度が高くなる。 (米国フラミンガムの30〜87歳の住民2800人調査。骨盤と大腿骨の骨密度を調べた。効

 果はカルシウムの2倍) Aホウ素は閉経後の女性ホルモンを高く維持し、高齢者の脳を活性化する基礎データが揃っている。この両元

 素の摂取は、作物に頼らざるを得ない。


 植物と人に含まれる元素濃度を調べると、 カルシウムや鉄などはそれ程変わらなかったが、ホウ素は植物がヒトの140倍、珪素はヒト

 の35倍とその差は極めて大きかった。 珪素は土壌中に多く、穀物に大量に含まれる。明治時代に乳製品の摂取が少ない日本人に骨

 粗鬆症が少ない事は、長年の謎であったがその理由が判明したわけです。 また、近年、ホウ素は植物でホウ素を取り入れる膜蛋白質

 のトランスポーター(輸送体)の発見と 、ホウ素トランスポーターの発見によりその重要性が解明されてきました。その後、2004年に米

 国の研究者が、ヒトにもホウ素トランスポーターを発見しその必要性の一端が解明されました。 従い、「農作物を作る場合も、有機栽培

 の堆肥ばかり(微生物の作用で元素が溶けない形になる)ではなく、土壌改良などでミネラルを補給する必要がある」とも指摘しています。





 
若い頃から骨粗鬆症の予防意識を


 骨の絶対量は20歳代以降、徐々に減少し、特に女性は男性に比べて50歳以降急速に減少します。バランスの取れた食事を心がけ、

 カルシウムの摂取量を増やす、適度の運動を行う、禁煙、アルコールの多飲を慎むなど、若いときからの骨の絶対量を多くする事を心

 がけたいですね。そして予防のためのプログラムは生涯にわたって継続される事が肝要です。加齢により、虚弱から寝たきりなどの心

 配に対処するためにも、出来れば間に合う年齢から自然に無理なく、運動などが手当てできていると嬉しいし、安心ですね。骨粗鬆症

 の予防は丈夫な足腰、筋力などが結構効果的であるという報告があります。筋肉作り、骨作りというわけです。ウェイトトレーニング、水

 中歩行、ダンベル体操、ウォーキング、何でも手ごろな運動を過度ではなく適度に毎日取り入れて続けましょう。




 
* ロコモティブシンドローム(運動器症候群)という概念が、近年提唱されております。提唱の背景は、骨や関節など運動器の病気のた

 めに、人工関節の置換術を受ける人が非常に増えており、 一方で介護施設や、在宅医療の現場でも、歩行やトイレが自力では難しい

 人も増加している。悪くなるのは、主に腰や膝で、大半は50歳代以上の多くの人は、運動器生涯を合併している。運動器の健康は何も

 しなくては保つことは出来ず、長寿になった分、機能異を維持する一定のケアが必要です。その事を考慮に入れ、年齢や状態に合わせ

 たトレーニングに取り組んで欲しいというところから提唱されている様です。 運動の習慣を身につけ、しかし、無理な運動で、運動器を壊

 さない様にする事も大切です としています。 この症候群の主な原因の一つに骨粗鬆症が上げられております。骨粗鬆症が関与する骨

 折のなかで、寝たきりの原因になり易いのは大腿骨の上端で股関節に接する近位部の骨折です。 骨頭の頸部を骨折すると5年生存率

 は50%程度とされています。背骨を構成する椎骨の一部が潰れる頚椎圧迫骨折も日本人に多い。椎骨が潰れれば、背骨は前に曲がり、

 程度が大きいほど消化器や呼吸器の病気を伴います。壊れる骨が多いほど、入院や死亡率が高くなります。骨粗鬆症の治癒率は25%

 前後と見られております。




 
* ロコモティブシンドロームとは「体の活動を伴う筋肉や、骨格、神経系などの総称が運動器ですが、この障害により、介護が必要になっ

 たり、危険性が高まったりした状態を指す。」骨関節疾患では2000、04には218万人から2009、01には464万人に増加している。原

 因の割合で多いのは、関節症や骨折、 転倒などの運動器疾患です。その主な要因は、関節の軟骨の磨り減りにより炎症をおこし、関節

 が変形する変形性関節症や骨粗しょう症、 脊柱管が狭くなり、神経が圧迫される脊柱管狭窄症などが上げられております。変形性膝関

 節症、変形性腰椎症、 骨粗鬆症についての該当3000人の調査での推定で、40歳以上で前記3つの病気のいずれかを持つ人は、男性

 の84%、女性の79%、70歳以上では、男女ともに95%以上に及ぶという推計が得られています。 これは日本では、該当者が4700万

 人になるという驚くべき数字がはじき出されております。 足腰が弱くなると転倒や骨折をし易くなるため、それを恐れて外出を控え、閉じこ

 もりになり、運動不足になるため、より危険性が増すという悪循環をも指摘しています。




 
* 日本整形外科学会の5項目チェックです。以下の一つでも該当すれば、可能性があるという事です。@片脚立ちで靴下が履けない。A

 家の中でつまずいたり、滑ったりする。 B15分くらい続けて歩けない。C横断歩道を青信号で渡りきれない。D階段を上るのに手すりが

 必要。 以上の確認には転倒に注意する事や、 無理に試さない事、安全に十分注意し、痛みや筋力の衰えの有る方は、まず医師の診察

 を優先する事などが指摘されております。


           
          -DXA法の計測例-


    左図はDXA法により計測された腰椎(第

    2〜第4腰椎)の計測データの例です。

    スキャンし、コンピュータによる骨密度計

    測計算結果をこのようにグラフ化して表示

    するもので(実例と同一では有りません)

    同時にT値とZ値をの表をアウトプットし

    ます。(中央の線がその年齢の平均値、

    計測値は赤い十字です。)



           
 -about牛乳-


 牛乳には乳糖が沢山含まれており、乳糖の場合はそれを分

 解するのに酵素が必要になります。乳糖を分解する酵素は

 腸の粘膜にありますが、日本人の場合はその酵素が充分に

 無い人は75%位といわれておりまして乳糖不耐症、牛乳不

 耐症といわれている事は周知のことです。不耐症の人は乳

 糖は小腸では吸収されずそのまま大腸に行きます。そこで

 大腸菌によって分解されてガスと酸を生じ、これが大腸を

 刺激して腹痛とか下痢を起こすという結果になります。そ

 の場合牛乳に含まれているビタミンやカルシウムなどの種

 々の栄養素と共に、腸内に含まれている栄養分も便として

 体外に排出されてしまいます。その際は腸内細菌のバラン

 スも壊してしまう事もあります。カルシウムの場合は緑黄

 色野菜(ブロッコリー、ほうれん草など)は乳製品より吸

 収が良いという研究発表も有りますから牛乳の摂取は人種

 や、個人差があり飲みすぎない事や適時、適切、適量を飲

 むという事も覚えておきましょう。




 牛乳アレルギー:牛乳の蛋白質は胃腸内で酵素の力により加水分解してポリペプチド→アミノ酸に分解吸収されますが、人によりましては

 アミノ酸の前段階で吸収され腸管を通り抜けて、血液の中に入ってしまうという事があります。(腸管が充分に発達していない小児に起こり

 易い)これが異種蛋白として抗原になり、拒否反応をおこす結果になります。ヒスタミンなどの毒物も発生しますが、それらが血中に吸収され

 ることによりアレルギー体質(鼻づまり、喘息、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎など)を子供の頃から作ることになります。乳糖が白内障と、

 乳蛋白は関節炎とか呼吸器系の病気を作り易いという研究発表もあるそうです。牛乳や乳製品を止めて自然の穀物や野菜、果物などをバ

 ランスよく摂取すると潰瘍性大腸炎とかクローン病が改善するという報告もありますので個人の体質などを良く見極めて判断する事も必要

 ですし、場合によっては医師の診断も必要になるでしょう。



 一般的に、骨粗鬆症予防3原則としていわれますのは、1、食事 2、運動 3、日光浴  です。カルシウムの多い食品としては牛乳、

 乳製品が筆頭に上げられますが、大豆製品、骨ごと食べられる小魚、海藻類、緑黄色野菜も優れた食品です。また、カルシウムの

 吸収を助けるビタミンDを多く含むシイタケや鮭、鯖なども上手に摂りたいですね。この3原則は、病気が進んで薬物療法をしている場合

 も、ないがしろにはできません。薬の効果を得るためにも3原則は守らなければなりません。




 
食品中のビタミンKの量(μg)

納豆1パック 435/50g
明日葉 400/80g
モロヘイヤ 384/60g
ほうれん草 216/80g
春菊 200/80g
ブロッコリー 128/80g
ニラ 108/60g
* 以前大腿部頸部骨折は大腿骨近部骨折と呼ばれるようになっておりま

すが、2008、11月に発表された推計値で2007年の発生患者数は全国

で14万8000人とされ、2002年よりも3万人、1997年よりも5万人増加し

ているとされます。しかもその全体の8割が女性になっております。発症は

60歳以降徐々に上昇し、80〜84歳がもっとも多い発生率になっており

ます。発生は冬に多く、高齢者が大半を占めるということになる様です。

それは立位からの転倒が7割で屋内が多くなっているとの事です。それは、@着膨れして転びやすいA血中ビタミンDが低下して、

骨や筋力が弱くなることが上げられており、骨折を防ぐために骨粗鬆症の予防・治療や筋力バランス感覚を養う運動療法、階段や

トイレ、風呂場など要所に手すりをつける対策も有効と指摘されております。前述しました骨粗鬆症予防三原則はとても大切です。

さらに忘れられがちなのがビタミンKの指摘があります。ビタミンKはビタミンDとともに骨の形成を促します。ビタミンKが含まれる

食品では納豆が知られており、納豆消費量の多い地域ではその発生率が低い論文も発表されております。ビタミンKは野菜にも

多く含まれておりますが、野菜での摂取量の差により地域差には、格段の差異はないが、納豆の消費量の差による骨折発生率に

は、明らかに有意差があることが報告されております。報告では一日300μgで予防に役立つ可能性があるとしております。



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